来日70周年を迎えて
2021年5月、カノッサ修道女会は来日70周年を迎えました。わたしたちの日本での最初のミッションは、福岡教区の深城仙右衛門司教様の招きに応え、福岡県大牟田市に修道院と学校を創立したことでした。これまで、幼稚園、中高、小教区… 大牟田から東京、大口、水俣、御所、名古屋の地で「イエスを知らせ、愛されるように」という使命をいただきたくさんの方々と関わる時を頂いてまいりましたことに、感謝いたします。 70周年の喜びをこのページで分かち合うことができたら、嬉しく思います。
70周年のご挨拶
1951年5月12日、カノッサ会の4人のシスターが横浜の港へ降り立ちました。 4人を呼ばれたのは当時の福岡教区長、深堀司教様。女子校の創立を望んでおれらたからです。
4人のカノッサ修道女会のシスターは当時、中国で宣教活動を行っていました。それはそれは、とても充実した宣教活動でした。しかし文化大革命の折、全ての使徒職が奪われ、破壊され、中国から追い出されてしまう壮絶な体験をします。 国を追われた後も、彼女たちは新しいミッションがやってくるよう、希望を失わずに祈り続けました。それは、「イエスがまだ知られていないから、愛されていない。」という、修道会の創立者聖マダレナ・カノッサの叫びに心動かされ、宣教活動をしたいと心の底から願っていたからです。
70年前の日本の宣教活動の始まりは決して優しいものではなかったでしょう。しかし、 「あなたたちは行って、すべての国の人々を弟子にしなさい[…]わたしは世の終わりまであなたたちとともにいる」マタイ福音書28章19‐20節 と主イエスが弟子たちに語った言葉を、まるで彼女たちが体現するかのように、ひとつひとつの出来事と物語が、たんたんと積み重なり、それが70年という歳月になったのです。
70年前に始まったこの冒険は、いまを生きる私たちに受け継がれました。 2021年の私たちにとっても、聖マダレナの熱意、祈り、そしてこの言葉はわたしたちの熱意と祈りの根源そのものなのです。
「神様を愛すことを教えることほど、完璧は隣人愛はほかにありません。」聖マダレナ・カノッサ
会員、そしてカノッサ在世会会員は、今日本の地にある宣教活動の恵みに感謝するとともに、主が新しく与えてくださる未来に向かい、喜びと希望ををもって歩んでまいります。私たちの母、悲しみの聖母がそのまなざしで、私たちの冒険(あゆみ) を見守ってくださいますように。
日本管区管区長
Sr. マルティネス・ヴァレリア fdcc
イラストに寄せて
6年間お世話になった中高の修道会が昨日で来日70周年ということで、記念カードの絵を描かせていただきました。 お声がけいただきありがとうございます、そしておめでとうございます!
吉松 愛
- 東(日本)を指すコンパス
- 70年を刻む時間軸
- カノッサ修道女会創立者マダレナ・カノッサのシルエット
- カノッサ修道女会がある福岡・鹿児島・愛知・東京が光る日本地図
- カノッサ修道女会のシンボルである悲しみの聖母(Sancta Mater Dolorosa)を表す深い青
- 大牟田明光学園の建物といえば!の淡いピンク
画材:水彩絵の具
吉松 愛 Instagram
104歳 Srアデレの「カノッサ来日物語」
この逸話集は2021年に104歳で亡くなったSrアデレ・フルランの手記です。 日本に来るまでの経緯や、香港の修道院での出来事、日本に来てからの貧しくもユーモアあふれるお話がいきいきと綴られています。 日本の初期のカノッサ会のミッション、「イエス・キリストが知られていないので愛されていない」という心の痛みから生まれる いろいろなエピソードの物語です。少しずつ投稿しますので、ぜひ心を和ませてながらお読みください。